シャトー・オー・ブリオンはフランスの救世主
- 2019.08.27
- ワイン
- ウィーン会議, シャトー・オー・ブリオン, タレイラン, フランスの救世主, ボルドー, ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン, ワインのエピソード, 世界史
シャトー・オー・ブリオンとは
フランス・ボルドー市の市街地に隣接するグラーヴ地区に位置するワイナリー(シャトー)のこと。
1855年のジロンド県産赤ワインの格付け(いわゆるメドックの格付け)と1953年のグラーヴの格付けの両方に選ばれています。
ちなみにメドックの格付けでは、シャトー・オー・ブリオンはメドック地区以外から唯一選ばれました。
17世紀にはすでに名声が確立されていたためです。
これって、ミス東大に美しすぎるから青学の女性が選ばれるみたいなものですよね。(違うか!)
メドックの格付け1級のシャトーは5銘柄しかなく、それらを【5大シャトー】と言います。
5大シャトーの中で、今回ご紹介するのはシャトー・オー・ブリオン(Château Haut-Brion)のエピソードです。
気が付いたあなたはワイン通!
気が付かなかった方は、それが普通!マニアックなポイントです。
この形は古いデキャンターの型を模した特徴的なボトルで1958年のヴィンテージ(発売は1960年)から使用され始めました。
ヴィンテージとはブドウの収穫年のことです。
フランスの救世主と言われる理由
フランスがナポレオン戦争に敗れ、敗戦国の処遇を決める1814年の「ウィーン会議」でのエピソードです。
当時のフランスの外務大臣タレイランはシャトー・オー・ブリオンと一流の料理で連日連夜各国の代表をもてなします。
やがて会議はタレイランのペースとなり、会議は終結しました。
結果フランスは敗戦国にもかかわらず、領土のほとんどを失うことはなかったのです。
このようなことからシャトー・オー・ブリオンは「フランスの救世主」と呼ばれるのです。
また、数カ月進捗しない会議の状況は「会議は踊る、されど進まず」と評されました。
歴史をも変えたワインが、「シャトー・オー・ブリオン」なのです。
シャトー・オー・ブリオンのセカンド・ラベル
シャトー・オー・ブリオン飲んでみたいけど…ヴィンテージにもよりますが1本8万円前後します。なかなか飲めないお値段ですね。ほんの少し、片鱗だけでも味わいたいという方におすすめなのがセカンド・ラベルです。
セカンド・ラベルとは簡単に言うと二番目に高級なワインです。シャトー・オーブリオンに限った話ではないのですが、看板商品(ファースト・ラベル)が「シャトー・オー・ブリオン」だったとしたら、そのワインに使われなかったブドウで造られるのがセカンド・ラベルです。樹齢の若い木ではファースト・ラベルとして販売するほどの上質のワインはできませんので、そのようなブドウが使われているようです。
ただ、二流というイメージではなく、ワイン愛好家の間では「コストパフォーマンスに優れたワイン」「飲み頃がファースト・ラベルより早く来る」など実は大人気なのです。
こちらがシャトー・オー・ブリオンのセカンド・ラベル「 ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン」です。ヴィンテージによりますがファースト・ラベルはだいたい8万円前後、セカンド・ワインはなんと2万円前後で購入できるのです。
ワインのエピソードを知っておくと、プレゼントをする時などに役立ちます。また、披露せずとも自分の中でワインの歴史に思いを馳せて楽しむのもいいですね。
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