【オンラインワイナリーツアー】山形・高畠ワイナリー
2021年1月10日(日)
・開催時間 15:00~16:00(zoom開催)
コロナ禍をきっかけに、このようなイベントが増えましたよね。
元々引きこもり体質なのでとてもうれしいです!
気軽に参加できるのが嬉しいですし、「実際に行ってみたいな、ワインを飲んでみようかな」と思えますね。
イベントには90名近くの方が参加されていました。
チャット機能で質問にも答えていただけるので、とても勉強になりました。
東北随一のワイン銘醸地である山形県高畠町「高畠ワイナリー」と中継を繋ぎ、醸造責任者の松田さんがご案内してくださいました。
松田旬一(まつだしゅんいち)さん
株式会社高畠ワイナリー 製造部リーダー(醸造責任者)
趣味はワインで、自分好みにブレンドして楽しむのだそう!
家飲みブレンド!
ちなみにこのイベントを主催したのは「Winomy:阪急百貨店が運営する、好きなワインを持ち込めるレストランが探せるグルメサイト」
Instagram @winomy.official
twitter @winomy_official
このようなイベントを定期的に開催されていますのでSNSをフォローしておくと良いですよ!
開催日の山形県は雪が積もっていました。
氷点下の温度とのこと。
松田さんの「極寒の高畠ワイナリーへようこそ!」という掛け声でスタートした今回のオンライン・ワイナリーツアー。
今年はいつもより雪は積もっていないそう。
例年は下から1ⅿ20cmくらい積もるんだとか。
松田さんがセミナーの中で仰っていて、「ほ~!」と勉強になったことを箇条書きにしますね
・自社農園は9割垣根仕立て
・赤はカベルネ・ソーヴィニヨンが多い
・時沢地区は入り組んでおり、幾重にも山々が重なる
・高畠石の石切り場がある。ワイナリーのエントランスにも飾られていた。
・亀岡地区は平野部が多い
・上田地区は300~400ⅿと、高畠では最も標高が高く冷涼
・今年買った、除梗・破砕機はイタリア製
スクリューがブドウを痛めつけないように、センサーでゆっくりブドウを送るシステムが入っている
・仕込みをするタンクに温度計が付いていてタンクは20℃で、温めている。理由はマロラクティック発酵を促すために、乳酸菌が働くには20℃くらい必要だから
・温めなければ、5~6℃くらいになり、冷やさなくても冷蔵庫みたいに冷える
・樽はフレンチオーク
一番「なるほど~!」と思ったのが、
・赤ワインを熟成中の樽がとてもきれいな理由
赤ワインの木樽は、吹きこぼれた赤ワインによって赤く染まっていることが多いのですが、高畠ワイナリーの木樽はとてもきれいなんです。
それは「絶対にあふれさせないように225ℓの樽に220ℓしか入れないようにしている」からとのこと。
システムで、設定した数量まで入ったら止まるのだそう。
ただ、流量計が高価なのですべてには付けられないらしい。
こういうマニアックな話は生産者さんに直接質問できるからこそですよね。
赤ワインが吹きこぼれると、カビが生えやすかったり衛生的によくないから一滴もこぼさないようにしているんだとか。
もう一つ高畠ワイナリーのブドウ栽培の特徴として「ハウス栽培をしている」こと。
日本は雨が多く台風が来ますから湿気でブドウが腐ってしまいます。高畠ワイナリーでは屋根をかけて水が落ちないようにしており、そのメリットとしては「粒が小さく保て、糖度が高く凝縮する」また「農薬の回数が減る」。
雨が多いと、ブドウが水分を含んで水ぶくれし水っぽいブドウになりますが、屋根があればブドウは水分を含まず凝縮します。
赤ワインのお話です。
赤ワイン用のブドウは、バラバラに身が付くほうがいいそうです。スカスカというか。
なぜかというと、ギュウギュウに実っていると太陽が当たらないところが出てきて色付きません。
赤ワインは色がすべてなので、バラバラに実が付くほうが色も付きますし凝縮します。
ギュウギュウに実っている場合は、人工的に落とすこともありますが、高畠ワイナリーのブドウはバラバラに実るのだそうです。
朝晩は夏でも22~23℃まで下がり、寒い。日中は気温が上がり、この寒暖差がブドウにとっていいのです。
高畠は海底火山でできた小高い山がたくさんあります。石切り場の石も火山灰の塊で石に穴が開いていてミネラルをため込んでおり、ブドウ栽培に非常に適しています。
高畠ワイナリーでは、「社員の感性を磨く取り組み」もされています。
みんなでワインを飲んで自社ワインに活かせないかディスカッションするのだとか。
高級なワインや賞を取ったワインなど。
松田さんの言葉で印象的だったのが「味を記憶しないとその味を造れない」というもの。
賞を取ったワインに近づける努力をするのが使命だと。
ストイックさを求められる仕事ですが、松田さんは趣味がワインということでとても活き活きとお話されました。
ワイン愛にあふれている!!
高畠ワイナリーの人気ナンバーワインはこちら!
シャルドネのスパークリングワインです。
赤ワインでは高畠クラシックマスカット・ベーリーA
マスカット・ベーリーAは粒が大きく色が淡くなりやすい品種ですが、色とタンニンの抽出を上げるため「セニエ法」で造られた赤ワインです。
セニエ法というのは、醸造中で果汁を抜き取る方法です(高畠ワイナリーでは30%抜く)。そうすると、果汁に対しての可否の割合が大きくなり色が濃くタンニンを抽出したワインができます。
マスカット・ベーリーAはメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨンに比べると物足りない方もいるので、それらに近づけようと思って造ったのだそう。
ちなみに、セニエ法で抜いた果汁はロゼワインとして販売されています。
「高畠クラシック マスカット・ベーリーAブラッシュ」という名前です。
マスカット・ベーリーAは甘い香りを出すけど、強調してる味がないから何でも料理と相性がいいと松田さんはおっしゃっていました。
特におススメは、芋煮あたりがいいのでは?と。
山形の郷土料理ですものね!
今回私が一番「飲んでみたい!」と思ったのはデラウェアの甘口ワインです。
瓶のデザインもお洒落なんです!
山形は北海道のようにアイスワイン(自然に凍ったブドウが原料)は造れないので、収穫したブドウを冷凍して、少し解凍し、最初に溶け出してきた糖度が高い果汁を原料に造るのが「氷結しぼりの甘口ワイン」です。
デザートワインは贈り物にもいいですね。
ワインが苦手な方でも酸味が目立たないので美味しく飲めます。
私はブルーチーズと合わせていただくのがお気に入り!
甘いワインとしょっぱいチーズのマリアージュはたまりませんよ。
松田さんは個人的には樽熟成のシャルドネがお好きなんだとか。
シャルドネだけで毎年140トンを仕込み、テイスティングをしながら新樽とのマッチング、急斜面の区画のブドウなどいいものを集め、酵母との相性を見ながらよかったものは継続し、失敗したものは次のチャレンジにつなげ毎年試行錯誤し様々な味を造っているそうです。
いかがでしたでしょうか?
高畠ワイナリーという名前は知っていましたが、飲んだことがなかったので今回のワイナリーツアーに参加して親しみを持ちました。
松田さんの言葉を思い出しながらワインを味わいたいです。
高畠ワイナリーのワインについて思うことが一つだけ...もう少し、ワインのラベルがおしゃれだったら更に人気が出るのに!!!
山形に縁がある若手の画家さんやイラストレーターさんにデザインしてもらうとか、どうでしょうか。
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